
皆さん!元海上保安官の「元海保」です!
今回のお話は「海保の有給取得率」についてお話します!

元海保さん質問があります!

どんな質問ですか?

海上保安官の人って休みあるんですか?

いい質問ですね!
結論から言ってしまいますと、拘束時間は長いですが、休日はしっかりあります!

ちなみに年休(有給)もしっかり取得することができるぞ!!

海上保安庁の勤務体系

海上保安庁の休みって皆さん興味はありますでしょうか?
海上保安庁は休みが少なそうとか、家に帰れなさそうとか、いろんなイメージがあると思います。
確かに巡視船に乗っていると毎日帰れるわけではありません。
ちなみに巡視船の大きさによって海の上で生活する時間が大幅に変わってきます。

まずは海上保安庁の勤務体系についてご紹介します!
①CL(日帰り)
②PC(日帰り)
③PS(日帰り)
④PM(4~5日)
⑤PL(大体1週間)
⑥PLH(10日くらい)
⑦ソマリア(1年)
⑧陸上(ブラック企業)
大体上記のような内容となっており、PM巡視船以降は毎日家に帰れるわけではなくなってしまいます。
恋人がいる方は毎日家に帰りたいとか、毎日帰ってきてほしいとか、そんなことを思う人も多いかと思いますが、海上保安官になると決めた以上、毎日家に帰りたいなんて思ってはいけないことだと思います。

この記事を読んで海保にはなりたいけど毎日家に帰りたいと思っている方は、海上保安官になることは諦めましょう!!
そして、恋人に毎日帰ってきてもらいたいと思っている方は、海上保安官を恋人にすることは諦めましょう!
船で働いている人間に毎日家に帰ってきてもらいたいなんて思ってはいけないことだと思います。
海上保安庁のお休み事情

そして肝心な休日ですが、公務員(区役所などは除く)は365日稼働しております。

ということはつまり、休みは不定期というわけです。
日帰りの船に関しては交代制で休みを取ります(週休2日制)日帰りでない巡視船に関しては以下の通りとなります。
①CL(交代制)
②PC(交代制)
③PS(交代制)
④PM(2~3日)
⑤PL(3~5日)
⑥PLH(3~5日)
⑦ソマリア(1年が終わると相当長く休めるらしい)
⑧陸上(ブラック企業)
という感じの休みとなっており、休みの日も巡視船を管理しなければいけないので、当直が泊まり込みで管理しなければなりません。
これを停泊当直といい、休みの日の朝から次の日の夕方まで当直業務が続くので、PMの休みに当直になった場合、ほぼ休みなく次の航海が始まるというわけです。
また海難が発生した場合、待機船は休みでも関係なく呼び出しがあり、休みを返上して出動しなければなりません。

その時の休みについては他で補填はされません(給与的な手当はつきます)
そして、この呼び出しにすぐに対応できるよう、海上保安官は巡視船から1時間以内で戻れるところに居住しなければならいことと、1時間以上離れた距離に出かける場合は「遠出届け」というものを巡視船の当直に提出しなければならない決まりがあります。


こんな感じが海保のお休み事情ですね!

えっと、ブラック企業ですか?

確かに毎日帰ることができないに加えて、当直業務もありますから、普通の勤務体制とは言えませんよね

ということは、休みは本当に少ないんですね?

実はそんなことはないんです!有給の取得率がめちゃめちゃいいんです!

有給なんてもらえるんですか!?

もちろんです!それでは有給について詳しくご説明させていただきます!
海上保安庁の有給事情

海上保安庁には「年休」と呼ばれる有給休暇が存在しております。
その年休は1年に20日付与され、翌年繰り越されると、最大40日間の年休を使用することができます。

そんなに年休があっても使えないんですよね?

そんなことはありません!最低でも20日は年休を使えるんです!
何年も前の話になるのですが、海上保安庁よいうより、公務員の有給取得率が低いことが問題となり、年休取得率を上げることを義務付けされるようになりました。
それからというものの、積極的に年休を取得するよう上席から促されるとともに、上席たちもしっかりと年休を取得しておりました。
海上保安庁の年休取得の良いところは、巡視船の勤務体制にあります。
通常の会社勤務とかであった場合、金曜日や月曜日に有給を取得し3連休にしたり、GWなど長くしたりする程度かと思います。

しかし、海保の年休はレベルが違います!
PM巡視船に乗っている場合、年休の取得は1回の航海分取得することになりますので、航海前の休日2日間、年休5日間、航海後の休日2日間を合わせた9連休にすることができます!
(当直がない場合の例となります)

PL巡視船であれば+2日間となり11連休をすることが可能なんです!

そんな大型連休が取得できちゃうんですか!?

そうなんです!しかも年に数回取得できるんです!

凄すぎる、、、

最後に

これは本当の話ですが、このように通常の業務時に年休を取得し、超大型連休を取得する方は多く、またPL巡視船のように7日間の航海中、燃料補給などの関係で岸壁につける際に途中から年休で休みを取ったり、その時に戻ってきたりなど、年休の取得方法はかなり柔軟性の高いものとなっております。
そのほかにも巡視船の長期整備やドックでの整備に合わせて年休を取得することによって、ドック先で旅行ができちゃったりするんです!
なので海上保安庁は年休の取得率がめちゃめちゃ良いし、柔軟性もあるのが特徴なんです!

さっきはブラック企業なんて言ってすみませんでした。

いえいえ、良いところもあれば悪いところもありますからね

巡視船の年休については分かったんですが、陸上職員も同じですか?
陸上職員は、、、

皆さんも海上保安庁に入庁して、超大型連休を体験してみてはいかがでしょうか!

年休取得中は呼び出しもありませんから、大型連休でいっぱい旅行にも行けますし、美味しいお酒も飲み放題ですよ!!
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