海上保安庁の潜水士引退後の厳しい現実!特殊業務を長年やる覚悟!

異動 海保の体験談
引用元:フォトAC

海上保安庁の仕事について、皆さんはどのようなものがあると思いますか?

・巡視船で海にGO?

・潜水士になって海猿みたいなこと?

・尖閣?

海上保安庁といえば「海猿」や「DCU」なんてものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

ただ、冒頭でも記載しましたが、海上保安庁はレスキューだけに特化してしまうと、レスキューを引退した時にとんでもないことになってしまうんです。

元海保
元海保

簡単に言ってしまうと、いける部署がなくなります

潜水士引退後の厳しい現実

レスキュー隊員の末路って、、、

インパクトが大事かなと思いますが、あながち間違っていない表現なんです。

実は海上保安官の仕事は皆さんが思うよりいろんな仕事が存在しています。

例えば潜水士や巡視船なんかは有名ですが、航空機をもっているなどは意外と知られていなかったり、密漁犯を捕まえるために、刑事みたいに張り込みすることだってあるんです。

というわけで、今回はレスキュー隊員になってしまったばっかりに、とんでもないことになってしまった海上保安官の体験談をご紹介いたします。

船子
船子

わくわく

元海保
元海保

どきどき

EPISODE1 俺は潜水士

海上保安庁に入庁すると、若い子は結構「潜水士」に憧れを持ちます。

海上保安官になったのは、潜水士になって「人命救助」がしたいからなんです!

なんて子が多い時代がありました。

その中で潜水士になれる子は、ほんの一握りとなっております。

残りの子たちは潜水士になることができずに、巡視船や巡視艇で「警備業務」をおこなって、立派な捜査官となっていくのです。

正直、潜水士にならないほうが、海上保安庁人生をしっかりと過ごすことができるのではないかと思います。

船子
船子

それはなんでですか?

元海保
元海保

潜水士としてやっていく時間は、海上保安官人生のなかでほんの僅かなんです。

なので、その潜水士をやっている時間、警備をやっている人間と業務で「差」がかなりついていきます。

この分岐点、皆さんが海上保安官を目指しているのであれば、しっかりと見極めてください。

全員ではないのですが、潜水士になると、「俺は潜水士だ」とよくわからないエリート意識に目覚めてしまう人もいます。

そんな人は、潜水指定船でもたまにある「警備業務」を疎かにし、巡視船内の「船務」も疎かにします。

それを何年も繰り返して、いざ「機動救難士」にも「特殊救難隊」にもいくことが出来ずに引退となったときに、「潜水」以外なにも出来ない海上保安官が誕生します。

元海保
元海保

そう、人はその海上保安官を「役立たず」と呼びます。

船子
船子

うわ、辛い、、、

そうして生れ落ちてしまった海上保安官は、そのまま巡視船に乗れればいいですが、陸上の「警備」や「救難」課に回されてしまったら最後、絞られに絞られ地獄を見ることになります。

なので「潜水士」だからといって、他の業務を疎かにしてしまうと、潜水士を引退したのちに、「役立たず」の称号をゲットしてしまうことになりますので、しっかりお仕事することを推奨いたします。

EPISODE2 救難一筋は危険

海上保安庁の中には、レスキュー一筋な人も多く存在しておりました。40代になっても潜水士!機動救難士!特殊救難隊!なんて方も多く存在しておりました。

ただ、そんなレスキュー長老たちも、後輩や部下にドヤ顔していられるのはレスキューをしているからなんです。

船子
船子

どういうことですか?

元海保
元海保

レスキューをずっとやっていて、階級がどんどん上がってしまうとするじゃないですか。そうすると、レスキューを辞めた時に付けるポジションが中堅から上の立場になってしまうんです。

船子
船子

それがダメなんですか?

元海保
元海保

その仕事ができる人はいいんですが、大体の人はレスキューばっかりやってきているので、他のことが出来なくなってくる人が多いんです。

海上保安庁のレスキュー隊として威張り散らしてきた人たちでも、陸上業務などは勝手が違ってきます。

自分より経験の浅い後輩たちでも、陸上のポストで長く働いてきている人たちは、階級が下でも驚くほど仕事ができます。

そんな中にほぼド素人状態で配属される「レスキュー長老」たちはついていくことが出来ずに挫折します。

元海保
元海保

挫折しない方も勿論いますよ!しっかりとレスキューと業務を両立している人もいらっしゃいます!

ただ、本当になにも出来ずにてんやわんやする方もいるんです。

そんな方は海上保安学校の教官になったり、なんとか巡視船に潜り込んだりと、いろんな道に進んでいきます。

しかし、中には今までの王様気分から転がり落ち、意気消沈して辞める方もいらっしゃいます。

最後に

潜水士や機動救難士、特殊救難隊のように、レスキューを一生懸命やってきた人間に特別なポストは用意されないんでしょうか?適材適所な人事はないんですか?なんてご質問をいただくのですが、

元海保
元海保

「ないんです」。

海上保安庁って特殊なんです。

どんなに潜水士をやって救助のエキスパートになったとしても、引退してしまったらいろんな部署に回されます。

救難係、オペだったら経験も活かせるでしょう。

まったくやってこなかった「警備」関係に回されることもあります。

それはいったいなぜなのか!?

元海保
元海保

それは人員が不足しているから。

人が足りないところに補充しなければならない。

だけど階級的にこのポジションには付けられない。

だから付けれるポジションはここだけ。

経験はないけどここしかないからここにしよう。

そんな感じの人事が発生する職場。

元海保
元海保

それが海上保安庁です!!

さぁ!海上保安官になるのが夢であるならば、いろんなことができるマルチプレイヤーになれるよう柔軟な頭を鍛えておきましょう!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました