
皆さん!元海上保安官の「元海保」です!
今回のお話は「潜水士の訓練」についてのお話です!
潜水士になると前の記事に書いた訓練など、様々な訓練を行います。

その中で、潜水サーキットという訓練がありまして。。。
簡単に言ってしまうと以下の通りです。
①巡視船の船首から海に飛び込む(大体10mくらい)
②船首から伸びているロープを使って船首に上る
③船首から海に飛び込む
④ラッタルというルパン三世がヘリコプターにぶら下がる奴を使って上る
⑤船首から海に飛び込む
⑥ホーサーといって、船を岸壁につないでいる太いロープを使って巡視船に戻る
こんなようなことをします。
これとは違った潜水サーキットもありますが、この潜水サーキットで事件は起きました。
潜水サーキットの悲劇

いつも通り訓練準備をし、訓練が開始。
潜水サーキットが順調に進んでいると、先輩潜水士がラッタルを使用して巡視船に乗り込もうとしていました。
次は自分の番なので、少し離れたところで応援していました。

登っている人の直下にいると、落ちてきた時に二次被害になるので気を付けましょう!
正直ラッタルはきつくないので、ボーっと先輩が上る姿を見ていました。
先輩潜水士が巡視船にたどり着き、よじ登ろうとした瞬間

やべ!くそ!足が!!
ラッタルから足が外れ、巡視船の外側にぶら下がっている状態になってしまった先輩

あれ?腕パンであの状態って、落ちるんじゃね?
絶叫!そして落下!

そんなことを思っていると、上のほうで先輩が支援班に助けを求めていました。

ちょっと、船子!!助けて!手貸して!!マジで!ヤバいから!落ちるから!
ふねこぉぉぉぉぉぉ!!!!
さすがにあの状態で海に落ちるのは恐怖を感じたのでしょう。
しかし、先輩に追い打ちをかけたのが支援班の女性保安官でした。

どうすればいいですか!?私力ないし!
一緒に落ちちゃうかも!誰か呼んできましょうか!?
どう助けていいかもわからず、おろおろしていたらしいのですが、それを見て先輩が

「早く引き揚げてくれぇぇぇぇぇぇ!!!!」
と言いながら上から海に落ちてきました。

離れていてよかった。
先輩はそのあとラッタルから巡視船に猛スピードで戻り、女性保安官に激怒していました。

お前!なんの為の支援班なんだよ!!

すみません!!
正直なところ、訓練で助けてもらっちゃ駄目だろ!そこは怒るところじゃないだろ!
そんな私の気持ちを潜水班長が代弁してくれました。

シャーク!この馬鹿野郎!!自分のミスは自分で対処しろ!
海難現場でも自分のミスを人のせいにするのか!?

申し訳ありません!!
女性保安官に激怒する先輩に激怒していた潜水班長の記憶。
最後に

他にも色々な訓練があるのですが、こんな訓練をやってみたい!
なんて思った方は是非海上保安庁の試験に合格して、潜水士を目指していただきたいと思います!

ヘリコプターからの降下なんて超絶面白いので、是非やってもらいたいと思います!
海上保安庁の受験方法などについてはこちらの記事を参考にしていただき、しっかり勉強して海上保安官になりましょう!!


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